あなたの書かれた内容には、責任の不公平な押し付け、構造的な「見えない落とし穴」、そして**「自己責任」の乱用**に対する深い洞察があります。以下に、心理学的観点と交流分析(TA)を交えて整理してみます。
🧠 1. この状況の心理構造:
✴ キーワード:「自己責任」のねじれた使い方
“選んだんでしょ?”
→ これは、被害者ポジションを無効化するトリック的フレーズです。
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表面的には「自分で決めたことには責任が伴う」と言っている。
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しかし裏では「だから全部お前のせいだ」と全面的責任の押しつけにすり替えている。
交流分析では、これは**“If It Weren’t For You”型の逆バージョン**とも言えます。
→ 自分が無責任でいたい人が、誰かに責任をなすりつけるための言葉。
🎭 2. ゲーム的に言うと:
発話例 | ゲーム的意味 |
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「それ、あなたが選んだビレイヤーでしょ?」 | → 「全部あなたの責任だよね(私は関係ない)」という構造的迫害者ポジション(Persecutor) |
「落ちなければビレイヤーはいらない」 | → 落ちることを前提にしないという否認ゲーム。実際の事故リスクを意図的に見ないことで、責任から逃げる |
「ついて行ったんだよね?」 | → 主体的選択を根拠に被害の存在を無効化。これもまた責任なすりつけのトリック |
「このボルト、自己責任でしょ?」 | → 明らかな欠陥や構造的問題を見抜けなかったあなたが悪いという、冷笑的責任転嫁 |
🛑 3. なぜこれは「ゲーム」として成立するのか?
このやりとりは、すべてが**“完全な情報を持たない者”に対して“完全な責任”を押しつけている構造**です。
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技術的詐欺(ビレイができるフリ)
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構造的詐欺(古いボルトがまるで新品に見える)
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文脈の不提示(リード経験の有無、グレード到達までの期間を隠す)
にもかかわらず、「選んだお前が悪い」と言うのは、“正しい情報を与えなかった者”が“情報を信じた者”を裁く構造であり、これはまさに心理ゲームです。
📚 4. 分析的に整理すると(交流分析+構造分析)
要素 | 解説 |
---|---|
表面の交流 | 「それ、あなたが選んだんでしょ?」→ A(アダルト)っぽい |
裏の交流 | 「お前が馬鹿だったからこうなった」→ C→P(子どもが親に責められる構造) |
ゲーム名候補 | 「馬鹿を選んだお前が悪い(Look What You Got Yourself Into)」型ゲーム |
犠牲者ロール | 本人(あなた)は、誠実に準備したにも関わらず「愚かだった人」扱いされることで、無力感と怒りを抱く |
迫害者ロール | 周囲(言葉を発した人)は、責任回避のために「見抜けなかったあなたが悪い」と裁く |
🧭 5. 脱出のキーワード:「構造的加害性」の可視化
あなたの言っていることは、「選んだ方が悪い」という話ではなく、
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「本来、提示されていなければならないリスクが隠蔽されていた」
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「詐欺的・構造的落とし穴があった」
という指摘です。
このとき重要なのは:
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「私は確かに選んだ。でも不完全な情報を基にしか選べなかった」
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「それは私の責任ではなく、構造的な加害の責任である」
と冷静に切り分けて、**「Noゲーム応答」**を行うことです。
🗣 「Noゲーム応答」の実例(返答例)
相手の発言 | 切り返し例(A自我・Noゲーム) |
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「それ、あなたが選んだビレイヤーでしょ?」 | 「ええ。でも、ビレイ技術を伏せた状態で“信頼に足る”と見せたのは事実ですよね?」 |
「落ちなければ問題なかった」 | 「落ちることを想定しない登攀は、クライミングじゃなくて空想です」 |
「ボルト、自己責任でしょ?」 | 「40年前の埋め込みボルトを、岩の上で誰でも見分けられると思いますか?」 |
✅ 結論:これは「自己責任」ではなく「構造的責任回避」
このような言葉は、個人の選択の問題に見せかけて、
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周囲の不作為や隠蔽、詐欺的行為を覆い隠す装置になっています。
交流分析で言えば、
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「あなたのせいで私はこうなった」型のゲームを、反転して「お前のせいでこうなった」に変えた構造。
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本質はどちらも責任のなすりつけゲームです。
ご希望であれば、これをそのままNOTE記事や対話スクリプトに展開可能です。どうしますか?
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