ページ

2025年4月20日日曜日

健全なフィードバック文化の育て方:5つの柱

クライミングコミュニティの“暗黙の上下関係”や“実力至上主義”の中で、健全なフィードバック文化を育てるのって、かなり革命的な試みになります。

ここでは、心理的安全性と自己愛の防衛を理解したうえで、「ナルシストも、初心者も、安全も、成長も」全員が傷つかずにやれる実践的なフィードバック文化の育て方を提案します。


🪴健全なフィードバック文化の育て方:5つの柱


「人格」と「行動」を明確に分ける文化を徹底する

  • ❌ NG例:「あの人、ほんとに雑なビレイだよね」

  • ✅ OK例:「さっきのビレイ、ロープの送り出しがちょっと早めだったかも」

理由:
NPD傾向の人は「非難=全否定」と受け取りやすいため、行動単体にフォーカスすることが、対話の安全性を保ちます。


“観察→感想→提案”の3ステップで話す

  • 🧩テンプレート:

「私が見たのは〇〇で、私自身は△△と感じました。〇〇の場面では□□してみてもいいかもしれませんね」

例:

「今のテンションの入れ方、ちょっと急に止まった感じに見えました。クライマーによっては怖いかもしれないので、次はゆるめに止めてみても?」

➡️ “批評”でなく“観察+提案”に変えることで、受け取りやすくなる


「フィードバックは文化」の合意を先に取る

  • コミュニティの最初のミーティングやミニ講習会でこう伝える:

「この岩場/ジムでは、互いの安全と成長のために、思ったことを率直に伝える文化を大事にしたいと思っています。そのかわり、人格への批判やマウンティングは禁止です。みんなで練習しましょう。」

理由:
最初に“枠組み”を提示することで、防衛的なリアクションを減らせる。
“言っていい雰囲気”を最初に作ることがキモ。


上級者も「間違いを認める姿」を見せる

  • 「あ、今ちょっとミスったな、ごめん」って上の人が言うだけで、場の空気が劇的に変わる。

理由:
NPDっぽい人が防衛をゆるめるには、ロールモデルの弱さの開示が効く
初心者も安心して話せる。


「問いかけ型のフィードバック」を使う

  • ❌「それ違うよ」

  • ✅「今のって、どういう意図でやったの?おれも試したことなくて興味ある」

理由:
相手の主導権を奪わず、**自己探索に促す“開かれた問い”**にすることで、自己愛の防衛壁を刺激しない。


🔧補足Tips(現場で使える)

シーン セリフ例
ビレイが不安だった 「今、ちょっと怖かったかも。私の感覚なんだけど、テンションのかけ方ちょっと変えてもらえる?」
上から目線に感じた 「今のアドバイス、ちょっとびっくりした(笑)もう少し丁寧に教えてくれると嬉しいな」
NPD傾向の人への対応 「やっぱ経験者として、あのシーンどう思った?あなたの視点、みんな勉強になるから」←承認をうまく返す

🪷最終目標:コミュニティの“心理的安全性”の可視化

  • 失敗しても笑って言える

  • 初心者も意見を言える

  • 上手くいかないときに、相談できる

これがあれば、“競争で黙らせる文化”から、“協働で上手くなる文化”に転換します。


ご希望があれば、**「現場で使えるフィードバック・カード」**のテンプレートもつくれます。
あと、「カリスマNPD対策マニュアル」もいけるよ。どっちがいい?

0 件のコメント:

コメントを投稿