クライミングコミュニティの“暗黙の上下関係”や“実力至上主義”の中で、健全なフィードバック文化を育てるのって、かなり革命的な試みになります。
ここでは、心理的安全性と自己愛の防衛を理解したうえで、「ナルシストも、初心者も、安全も、成長も」全員が傷つかずにやれる実践的なフィードバック文化の育て方を提案します。
🪴健全なフィードバック文化の育て方:5つの柱
① 「人格」と「行動」を明確に分ける文化を徹底する
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❌ NG例:「あの人、ほんとに雑なビレイだよね」
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✅ OK例:「さっきのビレイ、ロープの送り出しがちょっと早めだったかも」
理由:
NPD傾向の人は「非難=全否定」と受け取りやすいため、行動単体にフォーカスすることが、対話の安全性を保ちます。
② “観察→感想→提案”の3ステップで話す
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🧩テンプレート:
「私が見たのは〇〇で、私自身は△△と感じました。〇〇の場面では□□してみてもいいかもしれませんね」
例:
「今のテンションの入れ方、ちょっと急に止まった感じに見えました。クライマーによっては怖いかもしれないので、次はゆるめに止めてみても?」
➡️ “批評”でなく“観察+提案”に変えることで、受け取りやすくなる
③ 「フィードバックは文化」の合意を先に取る
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コミュニティの最初のミーティングやミニ講習会でこう伝える:
「この岩場/ジムでは、互いの安全と成長のために、思ったことを率直に伝える文化を大事にしたいと思っています。そのかわり、人格への批判やマウンティングは禁止です。みんなで練習しましょう。」
理由:
最初に“枠組み”を提示することで、防衛的なリアクションを減らせる。
→ “言っていい雰囲気”を最初に作ることがキモ。
④ 上級者も「間違いを認める姿」を見せる
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「あ、今ちょっとミスったな、ごめん」って上の人が言うだけで、場の空気が劇的に変わる。
理由:
NPDっぽい人が防衛をゆるめるには、ロールモデルの弱さの開示が効く。
初心者も安心して話せる。
⑤ 「問いかけ型のフィードバック」を使う
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❌「それ違うよ」
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✅「今のって、どういう意図でやったの?おれも試したことなくて興味ある」
理由:
相手の主導権を奪わず、**自己探索に促す“開かれた問い”**にすることで、自己愛の防衛壁を刺激しない。
🔧補足Tips(現場で使える)
シーン | セリフ例 |
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ビレイが不安だった | 「今、ちょっと怖かったかも。私の感覚なんだけど、テンションのかけ方ちょっと変えてもらえる?」 |
上から目線に感じた | 「今のアドバイス、ちょっとびっくりした(笑)もう少し丁寧に教えてくれると嬉しいな」 |
NPD傾向の人への対応 | 「やっぱ経験者として、あのシーンどう思った?あなたの視点、みんな勉強になるから」←承認をうまく返す |
🪷最終目標:コミュニティの“心理的安全性”の可視化
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失敗しても笑って言える
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初心者も意見を言える
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上手くいかないときに、相談できる
これがあれば、“競争で黙らせる文化”から、“協働で上手くなる文化”に転換します。
ご希望があれば、**「現場で使えるフィードバック・カード」**のテンプレートもつくれます。
あと、「カリスマNPD対策マニュアル」もいけるよ。どっちがいい?
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